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▼2007年9月5日付け
  平塚市あて 平塚市総合計画第1次実施計画案への意見

平塚市が、「平塚市総合計画第1次実施計画案」を発表し、これについて意見募集(パブリックコメント)を行った機会に、平塚パトロールからもより総合的な野宿者自立支援の実施を求める意見を提出しました。

平塚市御中

 私たち平塚パトロールは、平塚市内で暮らしている野宿者(ホームレスの人々)の支援活動をしている団体であり、市の市民活動団体情報ファイルに情報を登録している市民活動団体です。このたび平塚市が発表した総合計画第1次実施計画案(以下、単に実施計画案という。)にかんして、私たちの意見を以下に述べさせて頂きたく存じます。

 

1. 実施計画案では「その人らしく安心できる生活を支援する」ための「地域ケア体制の充実」の一環として、「ホームレス自立支援事業」への言及がなされています。平塚市が野宿者問題に取り組む意欲の現われとして、とても喜ばしく思っていますし、まちづくり全体における野宿者問題の位置づけとしても的を射たものであると考えます。

 

2. 実施計画案には、「ホームレス自立支援事業」の概要として「生活に関する相談や、保健及び医療の確保」、主な事業として「巡回相談」とあり、これらが重要な施策であることに異存はありません。
 ただ市内の野宿者の状況は依然として厳しいものがあり、上記に挙げられた内容の事業だけでは野宿者の自立支援として十分ではありません。野宿者の自立支援がより効果的に行われるため、現在行われている巡回相談等に加えて、次のような施策(事業内容)を実施計画に加えるよう、前向きなご検討を期待します。

 

(1) 住居の確保
 野宿者はもっとも危機的な住居喪失者でありますから、住居の確保を支援する事業が肝要です。

ア  実施計画案には、「民間住宅借上事業」「万田貝塚住宅建替整備事業」という住宅関連事業が見受けられます。これらの事業にかんして、危機的な住居喪失者である野宿者への特別な配慮を行うようにお願いいたします。
 とくに「民間住宅借上事業」にかんしては、すでに市川市など他都市で野宿者向け事業として実施されている先例もありますし、実現可能性(フィージビリティ)は高いと考えます。

イ  野宿者などの居宅を持たない人に対し、アパート入居を促進するため、不動産業者や大家さんとの連携を制度的に強化するなど施策を行ってください。

 

(2)       生活保護の適正実施・路上待機の解消

ア  今日、格差・貧困問題が顕在化するなか、野宿者など生活に困った人が、誰でも最低限度の「自立した、健康で文化的な生活を送れるように」(実施計画案)保障することが重要です。“最後のセーフティネット”としての生活保護を、生活保護法の趣旨にのっとって適正に実施してください。

 誰でも生活保護を申請する権利があることを周知し啓発する施策を行ってください。

 また、要保護者に現に住所・居所がないことや施設の空きがないことを理由に保護実施を拒否・遅延したり、居宅保護原則を曲げて施設保護を強要するなどの違法な運用を根絶する施策を行ってください。

イ  とくに最近、野宿者が生活保護開始となるまで、数週間〜数ヶ月の路上待機を市から求められるケースが目立っています。これは法的に見て問題がありますし、なにより野宿者の自立の意思を奪うものだと考えます。この路上待機を解消するための施策(事業内容)を求めます。上記(1)イのアパート入居促進施策は、路上待機解消のためにも必要です。

 

(3) シャワー室の設置
 野宿生活を長期に渡って送っている方のなかには、自助による路上脱却を模索していても、そのために必要な「身づくろい」などができないために、願いがかなわない人が多くいます。こうした方々の自立を促進するために、シャワー室の設置・無償提供を求めます。

 「身づくろい」をできないことで自尊感情が損なわれることは、自立支援のうえで無視できません。なぜなら、それによってせっかく持っていた自立意思を断念してしまうケースが多いからです。

 

(4) 就労対策
 いったん野宿者となってしまった人々が、自助だけで就労活動を行うことには問題があります。そもそも中高年層には仕事がありません。就けるとしても、短期的で低賃金の過酷な仕事が多く、ふたたび路上にもどってきてしまいます。野宿者の自立支援には、就労対策を盛り込むことが必要です。
 具体的には、より安定した就労の斡旋、就労指導員の配置、などが考えられます。

以上。

 
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